本記事では、台風と地球温暖化の関係について、最新の研究をもとにわかりやすく解説します。

台風はどうやって発生する?
台風は熱帯の海で生まれる熱帯低気圧が発達したものです。発生にはいくつかの条件があります。
- 海水温がおよそ26.5℃以上であること
- 上空との温度差があり、対流が活発になること
- 十分な水蒸気の供給があること
暖かい海面から水蒸気が上昇し、雲をつくり、凝結の際に放出される潜熱がエネルギー源となって台風が成長します。
台風が大型化しているのは事実?
統計的に見ると、発生する台風の数自体は大きく増えていません。しかし、強い台風(最大風速が大きい台風)の割合が増えていることは複数の研究で指摘されています。
たとえば、観測史料を分析した研究では、カテゴリー4や5に相当する猛烈な台風の発生頻度が増加傾向にあると報告されています。
地球温暖化が台風に与える影響
地球温暖化によって海水温が上昇すると、台風のエネルギー源である水蒸気がより多く供給されます。その結果、以下のような影響が考えられています。
- 台風の最大強度が増す可能性がある
- 降水量が増加する(より多くの水蒸気を含むため)
- 台風の移動速度が遅くなり、同じ地域に長時間影響を与える恐れがある
実際に日本でも、近年「記録的豪雨」や「観測史上最大級の勢力をもつ台風」が話題になることが増えています。
研究者の見解
国連のIPCC(気候変動に関する政府間パネル)第6次評価報告書では、温暖化によって「強い熱帯低気圧の割合が増える可能性が高い」と結論づけています。
ただし、台風の発生や進路は大気の循環や海流など複雑な要因が絡むため、温暖化が直接すべての台風を大型化させるわけではない点に注意が必要です。
日本にとってのリスク
日本周辺の海水温も長期的に上昇しており、特に秋の台風シーズンに強い勢力を保ったまま日本列島に接近するリスクが高まっています。
さらに、都市化によって浸水被害が拡大しやすいことや、高齢化による避難の難しさなど、社会的要因も被害の大きさを左右します。
まとめ
- 台風の発生数は大きく増えていない
- しかし強い台風の割合は増加傾向にある
- 地球温暖化による海水温上昇が影響していると考えられる
- 日本では今後も大型台風や豪雨リスクが高まる可能性がある
温暖化が台風の「大型化」の一因であることは科学的に裏付けられつつあります。
ただし、予測には不確実性もあり、重要なのは「来るか来ないか」ではなく来たときに備えることです。
今後も最新の研究に注目しながら、防災意識を高めていきましょう。


