この現象は見た目のインパクトが大きいため、YouTubeや実験イベントでも人気のあるテーマです。
では、なぜあんなに激しく噴き出すのでしょうか?
実はこの現象は「メントスガイザー現象」と呼ばれ、科学的な考察が多くされているほど、科学界隈でも有名な現象です。
今回はそのメントスガイザー現象のメカニズムを科学的に解説していきます。

炭酸飲料のしくみ
まずは炭酸飲料とはどういうものかを理解しておきましょう。
コーラなどの炭酸飲料には、二酸化炭素(CO₂)が高い圧力で溶け込んでいます。
ボトルを開けたときに「シュッ」と音がするのは、圧力が下がって溶けていたガスが気体として放出されるからです。
通常、液体中の炭酸ガスは比較的安定に溶けていますが、泡の核(気泡の発生点)があると、そこを起点にCO₂が一気に放出されます。
(炭酸飲料に関する詳しい記事はこちら)
これがメントスとの関係に深く関わってきます。
メントスの表面構造とその役割
一見つるつるに見えるメントスの表面ですが、実は無数の小さな穴や凹凸があり、これが「気泡の核」になるのです。
メントスを炭酸飲料に投入すると、この表面に接したコーラの中のCO₂が一気に気泡化し、急激に体積が増します。
この現象は、メントスとコーラが反応して新しい物質を作っているわけではなく、「気体の急激な脱気現象」によるものです。

なぜあれほど激しく噴き出すのか?
噴き出しの激しさは、次の3つの要因によって決まります:
- メントスの表面積と形状:気泡がたくさん発生する
- コーラの種類(糖分や粘性):ガスの保持力に影響
- 落下速度:メントスが勢いよく沈むと対流が発生しやすくなる
実験によっては、メントスを束にして同時に投入したり、口の狭いペットボトルを使ったりすることで10メートル以上の噴水になることもあります。
メントスやコーラの成分も関係する?
メントスガイザー現象は、メントスやコーラに含まれる成分も関係していると考えられています。
ここで重要な単語として「表面張力」というものがでてきます。
表面張力とは、液体や固体がその表面積をできるだけ小さくしようとする性質のことです。
コップぎりぎりまで液体をゆっくり注ぐと、少し盛り上がるところまで入りますよね。
これはコップの表面に働く液体の表面張力によるもので、液体の分子同士が強い力で引きあっている状態です。(コップと表面張力に関する記事はこちら)
コーラも同じで、液体として存在するコーラの中で表面張力が働くため、気体である二酸化炭素が閉じ込められた状態になっています。
しかし、メントスの投入によって、メントスに含まれるゼラチンが界面活性剤として働き、表面張力が低下します。
界面活性剤というのは、水分子同士の表面張力を弱める物質のことです。
表面張力が低下するということは、気体を頑張って閉じ込めている液体のコーラの力が弱くなるということです。
これによって気泡がより発生しやすくなると考えられています。
また、ゼラチンはメントスの溶解速度をコントロールし、継続的な泡の発生を助けている可能性も指摘されています。
メントス以外で同じことはできるの?
メントス以外にも、粗い表面を持つキャンディーや食材(例:塩、砂糖の粒)を使うと似たような現象が起こることがあります。
ただし、メントスほど効率よく泡が出るものは少なく、メントス+ダイエットコーラの組み合わせが最も強力だとされています。
安全に実験するために
この実験は非常に楽しいものですが、強い噴き出しで目や衣服にかかることがあるため、屋外で行い、目の保護や周囲の安全に十分配慮しましょう。
また、炭酸が噴き出したコーラはただの砂糖水になってしまいます。
コーラの香りはするかもしれませんが、筆者個人としてはあまりたくさんは飲みたくありません。
食品の無駄を避けるためにも、なるべく少量で実験するのがおすすめです。
まとめ:見た目に楽しい現象の裏にある科学
コーラにメントスを入れると噴き出す理由は、メントスの表面構造と物理的なCO₂の放出によるものです。
気泡の核形成がこの劇的な現象のカギを握っていたんですね。
身近なもので科学的な現象を体験できるこの実験は、子どもから大人まで学びと驚きを与えてくれます。
安全に注意して、ぜひ一度試してみてください。


