あんなに大きくて重たい鉄のかたまりである飛行機が、空を飛ぶなんて信じられない!
でも飛行機は、しっかりした物理法則に基づいて飛んでいます。
今回は、「飛行機がなぜ飛べるのか?」という素朴だけど奥深い疑問を、できるだけやさしく、科学的に解説します。

飛行機が飛ぶために必要な「4つの力」
飛行機が空を飛ぶには、次の4つの力が関係しています:
- 揚力(ようりょく) : 飛行機に対して上向き、飛行機を持ち上げる力
- 重力 : 飛行機に対して下向き、地球が飛行機を引っ張る力
- 推力(すいりょく) : 飛行機に対して前向き、エンジンで前に進む力
- 抗力(こうりょく) : 後ろ向き、空気の抵抗で飛行機を遅くする力
飛行機が飛び続けるには、「上に持ち上げる揚力が、重力に勝っていること」「前に進む推力が、抗力より大きいこと」が必要です。
揚力って何?どうやって生まれるの?
飛行機の「羽(翼)」には特殊な形があります。
翼の上側はふくらんでいて、下側は平らまたは緩やかになっているんです。
これによって、空気の流れ方に違いが生まれます。
■ ベルヌーイの定理から説明する揚力
空気は、翼の上と下を同時に通過しようとしますが、
- 上側はふくらんでいるため、空気が長い距離を速く流れる
- 下側はまっすぐなので、空気は遅く流れる
ここで登場するのが「ベルヌーイの定理」。
流れが速い空気のところは、圧力が低くなる。
つまり:
- 翼の上側:空気が速く流れて圧力が下がる
- 翼の下側:空気がゆっくりで圧力が高い
この「圧力の差」が生まれると…
→下から上へ押し上げる力(=揚力)が発生!
→飛行機の重さを打ち消して、空に浮かべる!
実は「ニュートンの第3法則」も関係している
ただし、ベルヌーイの説明だけでは不完全だという意見もあります。
実際の飛行機の揚力には、ニュートンの運動の法則も深く関わっています。
とくに「ニュートンの第3法則」:
作用・反作用の法則:ある物体が他の物体に力を加えると、必ず同じ大きさで逆向きの力を受ける
つまり:
- 飛行機の翼が空気を下に押す
- その反作用で空気が飛行機を上に押し返す
この「下向きの空気の流れ(ダウンウォッシュ)」が、実は飛行機を持ち上げている大きな要因になっています。
推力と揚力の関係
飛行機が空を飛び続けるためには、揚力だけでなく「前に進む力(推力)」も必要です。
- プロペラやジェットエンジンが飛行機を前に押す
- 前に進むことで、翼に空気が当たり続ける
- その結果、揚力が維持される
つまり、飛行機が進まないと空気が流れず、揚力も発生しないんですね。
まとめ
- 飛行機が飛ぶには、揚力>重力、推力>抗力のバランスが必要
- 翼の形とベルヌーイの定理により、圧力差=揚力が発生
- ニュートンの第3法則でも、空気を下に押すことで反作用として持ち上がる
- 推力で前に進むことで、翼に空気が流れ続け、揚力が保たれる
空を飛ぶ飛行機には、空気と力の絶妙なバランスが働いているのです。
見た目は優雅でも、背後にはとてもダイナミックな物理の世界があるんですね!


